My happy days⑤ last
最終日は、ココス島。
グアム南から船で10分程のところにある、ちっちゃくて平た~い島だ。
青の中に、緑の絵の具を1滴落としたかのようにポツリと浮かぶココス島は、
望まれてそこにあるかのよう。
「みつけたぁ~・・」っという気持ちになる、魅力的な島である。
ここでの目的はボートシュノーケリング。
ボートで水深5メートルくらいの沖まで出て、海の中をお散歩する。
エンジン付きハイテクイカダみたいな船に乗りこむと、救命胴衣と足ヒレ、シュノーケルが渡される。ポイントまでの移動の間で準備をしていると、一人一本の魚肉ソーセージが回ってきた。
海の中をゆったりお散歩。とは言え、普段、陸の上で生活している私達にとって、
水中での動きは体力を奪う。
これから1時間のシュノーケリングに備え、体力をつけよと言うことだな。
そう思って、みんながソーセージにかぶりつくのを、ちょっとワクワクしながら待つ。
待つ、、が、口に運ぶどころか、みんな椅子に置きっ放しである。
すると、隣の相方が「お魚のご飯だよ」とそっと教えてくれました。。
私の考えていることなど、いつでもお見通しな、優秀な相方であります。
さて、そぉこぉしているうちに、シュノーケルポイントに到着。
インストラクターが、テンション高く、声をかける。
イ:みんな、シュノーケリングの経験はあるかーい?
私:ま、まぁあるよ。
イ:OK、じゃいってらっしゃい!
えぇ!あるったって、立ったら足がつくような浅いとこでなのだけど。。
と言いたいのだけど、みんな次々と海へ飛びこむ。ドボン。飛びこむ。ドボン。
そして、私もドボン・・ってそうはいくもんかっ!!
私、言いたいこと言わずに、人の流れに流されるとか好きじゃない。
、、と言いつつ、人の流れに流されて、違う大学の入試会場についたことがあるくらい
以外に気が付いたら流されているタイプの私は、いつの間にか船の端に立っていた。
あれあれ・・あれれぇぇ~~っ・・ジャーンプ!ぎゃぁ!!
ドボーン!ブクブクブクブク(沈)
…プカァ~(浮)ヘッヘッヘッ。
なんつったって、天下の救命胴衣付きですから!浮いちゃうんだよ~(笑)
ちょっと不安だったくせに、沈まないのを確認すると余裕である。
さ~て、海の中でも覗いてみっか。
シュノーケルにかぶりつき、ゴーグルをキュキュッと顔に合わせ、、、
どれどれ。。チャプ…し~ん・・・見える見える。ん、息できる。
シュノーケルつけてるから当たり前なんだけど、
水の中なのに目を開けても痛くないし、息ができるのが、いつも不思議。魚になったみたい。
海の中は、海の中の世界が広がっている。陸上とは全く違う世界。
砂の海底の所々から突出た大きな珊瑚の城は、小さな魚で大賑わい。
ゴムのおもちゃみたいなヒトデやら、ヒラヒラのイソギンチャクやらが、城を飾り付けして。
この世界と地上の世界で一つの地球。地球ってなんて素晴らしいんだろう。
こんなにいろいろな世界を持った星が、どこかにあるだろうか。
右手に握った魚肉ソーセージのことなどすっかり忘れ、しばし魚の気分で魚と追いかけっこ。
あははははっ、ニモ、まってよ~!そんなとこ入れないってば!
逃げ足早いなぁ。全くぅ。食べちゃうぞ~・・っ。
魚気分に浸っていると、
さっきのテンションの高いインストラクターがやってきた。
イ:泳げる?
私:うん。もちろん。
すると、オモムロに、私の救命胴衣を外し始めるじゃ、あ~りませんか!?
おいおい!そりゃ、あんまりだぜ。泳ぐのとシュノーケリングとは訳が違うって!
沈んじまうよ~~っ。ジタバタジタバタジタバタ。。
シンクロナイズドスイミングって、ホント尊敬する。
深い水の中で立ち泳ぎし、更に踊るんですから。
あたしは今、踊る余裕なんて、少しもない。生きるのに必死である。
大きめのサンゴ礁のテッペンにかろうじてつま先立ちし、
かろうじて、顔を出す。タツノオトシゴみたい・・くっついて固まる。。
そんな私を横目に、インストラクターは私を肩につかまらせ、シュノーケリングを始めた。
イ:ほら、あそこ!見て!
私:わぁ!すごいお魚の群れ!(音声は出ていません。)
いつのまにか、上手に泳ぎながら動き回る私。
だけど、ふと、我に返る瞬間がある。
はっ!私、今、深い海の中、身一つ。陸がない!救命胴衣がない!
ブクブクブクブクブク~~~ゥ!(沈)バシャバシャ・・アップアップ・・!!
イ:ほら、あそこ!見て!
私:わぁ!すごいお魚の群れ!
スイスイスイ~~。
はっ!私、今、深い海の中、身一つ。陸がない!救命胴衣がない!
ブクブクブクブクブク~~~ゥ!(沈)バシャバシャ・・アップアップ・・!!
よく、泳げる人が溺れたって話聞きますが。その気持ちがよく分かりました。
我に返った瞬間、溺れます。
海にいる間は、自分を人間だと思わないこと。私は魚だと信じることにより、救われる。
しかし、、魚は、どんな気持ちで海の中を生活しているのでしょうか。
珊瑚の影に隠れているお魚。プラップラ泳いでいるお魚。猛スピードで泳いでいるお魚。
自分達の何倍もある人から魚肉ソーセージをもらいながら、ラッキーとか
思っているのでしょうか。
魚肉ソーセージがもらえるからここに住んでいるのでしょうか。
私達が住んでいる陸よりもはるかに広い海の中には、私達よりもたくさんのドラマがあるのかな。
グアム。海以外なにもなかった。
だけど、グアムの人は、みんな親しくて、楽しそうで、グアムの自然の恵が、そのまま人格になったようだった。
最終日は、朝3時起きで飛行機に乗り、朝9時には日本に到着。帰って即効出社。。
東京の街を、高いヒールでコツコツイソイソ歩きながら、表情のない人々の中にまた、溶けていきました。
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